「フラクチャード」
主演はあの超大ヒット映画「アバター」のサム・ワーシントン、監督は「マシニスト」のブラッド・アンダーソン。
程よくイケメンなサム・ワーシントンの顔面は見心地がよい。
その見心地良さと映画の不気味な空気がなんともアンバランスで気持ち悪かったです。
夫婦喧嘩から始まるこの映画は驚くことさえ忘れそうになる予想外の展開へ進んでいきます。
「フラクチャード」 おすすめ度
キャスト | |
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衝撃度 | |
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「フラクチャード」 作品情報
●監督 ブラッド・アンダーソン
●キャスト
サム・ワーシントン(レイ)
リリー・レーブ(ジョアン)
「フラクチャード」 あらすじ
怪我をした娘を連れ救急外来を訪れた男。だがその院内で妻と娘がこつ然と姿を消してしまう。必死で2人を捜すうち、病院が何か隠しているのではと疑い始めるが…。
<Netflix公式ホームページあらすじ>
「フラクチャード」少し詳しくあらすじ
夫婦が車内で言い争っています。
旦那のレイ(サム・ワーシントン)は俺だって頑張ってるじゃないかぁ!ってキレていて、奥さんのジョアン(リリー・レーブ)も「もう無理!」って怒っています。
そんな時に娘のペリがトイレ行きたいと言いだしたので近くのスタンドへ寄ることにしましたが、ここで思わぬ悲劇に見まわれます。
車の中にジュースをこぼしてしまったレイがイラつきながら車内を拭いている間にペリが野犬に襲われそうになっていました。
レイは野犬に石を投げて追い払おうとしましたが、後ずさりしたペリは工事現場の下に落ちてしまいます。助けようとしたレイも一緒に。
意識を失っていたレイは妻ジョアンの泣き叫ぶ声で目が覚めます。
急いで車でペリを病院へ連れていくのですが頭部のCT検査に行ったペリとジョアンがいくら待っても戻ってきません。
レイが受付に問い合わせると、そんな患者はいなかったと言われ・・・
ここからネタバレ注意です
「フラクチャード」 ネタバレ感想
ある意味衝撃度高い映画だったんじゃないでしょうか。
どんでん返しを全く匂わせないからこそどんでん返しを期待したけど本当にどんでん返しがなかった映画でした。
スカされた虚しさと昔のなんかの映画で幾度も観たような懐かしさに包まれました。
娘が工事現場に転落して倒れていて奥さんのジョアンが激昂しているときにレイが目を閉じます。
そして閉じた目をパッと開いた瞬間から娘のペリが生きているので疑う余地もなくレイの都合のいい幻想モードに突入したのがわかります。
病院での気味の悪い夫婦の会話からもレイの幻想モードであることは明らか。
超荒い運転に奥さんのジョアンは
「凄く早く着いたわ、レーサーになればよかったのに」って褒めてるし褒められてレイは嬉しそうにしているし、
「痛がってたのに寝てるわ、うふっ」
と、高所から落ちて頭を打った娘が寝てるのを安堵しています、ホラーです。
病院の対応もめちゃめちゃ気持ち悪いしこれでもかってくらいレイの1人妄想の世界だという描写が続きます。
最初からここまでわかりやすくネタバレするには何か裏があるはず
と、最後の最後まで期待してしまいました。
結局こういうことだった
何かどんでん返しがあるはずという期待は見事に裏切られ、全てはレイの妄想でした。
レイは自分の飲酒が原因で1人目の奥さんとお腹の子を亡くして、今度こそはいい夫、いい父親になりたかったのでしょう。
過去の罪悪感もついさっきやってしまった罪も全部記憶を都合よくすり替えて、妻と娘を救ったいい父親として完結しました。
アルコールのせいなのか、それとも自分の犯した罪の重さに耐えられなかったのか。