「JUNG_E/ジョンイ」
急激な気候変動により宇宙への移住を余儀なくされた近未来の地球。
暴走した一部のシェルターと連合軍との長きにわたる戦争を止めるため、人工知能研究所は優秀だった傭兵の脳のデータを複製する実験を試みていた。
<引用元:Netflix>
「新感染ファイナル・エクスプレス」「地獄が呼んでいる」のヨン・サンホが監督を務める「JUNG_Eジョンイ」がNetflixで配信スタートしました。
近未来の地球で戦闘AIを中心に描かれるSFアクション大作。
主演は「シバジ」「波羅羯諦 ハラギャティ」のカン・スヨンさん。そして「地獄が呼んでいる」「車輪」のキム・ヒョンジュさん、「梨泰院クラス」のリュ・ギョンスさんらが出演しています。
本作が10年ぶりの復帰作となった主演のカン・スヨンさんの遺作となってしまいました。
「ジョンイ」おすすめ度
⭐⭐⭐⭐⭐⭐★★★★(6)
「ジョンイ」監督・キャスト
●上映時間 99分
●公開 2023年1月20
●監督 ヨン・サンホ
●脚本 ヨン・サンホ
●キャスト
カン・スヨン
キム・ヒョンジュ
リュ・ギョンス
「ジョンイ」あらすじ
近未来の地球は急激な気候変動により人類は宇宙へと移住。
地球と月の軌道面の間に80個のシェルターを作った。
だが突如アドリアン王国と名乗りるシェルターが地球やほかのシェルターを攻撃し始める。
何十年も続いた連合軍とアドリアンの戦争を止めるべくクロノイド研究所は植物状態となった伝説の傭兵ジョンイの脳のデータを複製して最強の戦闘AIを大量生産する実験を行っていた。研究所のチーム長ソヒョンはジョンイの娘だった。
ソヒョンは幼いころ肺がんを患っておりその手術費のために母親のジョンイは傭兵となったのだった。
しかし戦いで植物状態となったジョンイは脳のデータが企業に売られてしまい研究所では実験台となっていた。
実験に失敗してはジョンイの脳を廃棄するという中、ある日今まで見られなかった脳波が表れる。しかし内戦が終結してジョンイの戦闘AIのプロジェクトが終わることになり・・・
「ジョンイ」登場人物(キャスト)
ソヒョン(カン・スヨン)
クロノイド研究所チーム長
ジョンイ(キム・ヒョンジュ)
伝説の傭兵 植物状態となり研究所の実験に利用されている
サンフン(リュ・ギョンス)
クロノイド研究所の所長
ここからネタバレ注意です
「ジョンイ」ネタバレ感想
キャスト感想
カン・スヨンさんが亡くなられたのを知っていたので悲しい気持ちで視聴することとなりました。
母親ジョンイの脳データの複製の研究に携わり、苦しんだ末廃棄される母親を見続けなければならない主人公ソヒョンを演じるカン・スヨンさんの一つ一つの表情が胸にささりました。
ジョンイを演じたキム・ヒョンジュさんは美しく戦闘AIとしてのビジュアルは素晴らしかったですね。
でも正直言えばもう少し若い方でもよかったのかなと思いました。
所長役のリュ・ギョンスさんは何だこいつ的ないい味出してました。適役。
ストーリー
伝説の傭兵が病気の娘の手術費のため戦争に出向き、戦いの末植物状態となった後、お金のために人権を国や企業に売られ研究材料となり、戦闘AIからヘルパーのAIとして大量生産されることになるというかなり酷い話。
序盤こそアクションに魅せられますが、ずっとモラルに問いかける重いストーリーでした。
ソヒョンがガンが再発して余命3か月というのはあまりにもソヒョンもジョンイも報われないし、ジョンイが生き延びたから何だというのか。なんだか悲しすぎるお話でした。
結末について
数多いAIの作品は恐ろしい結末をむかえるものが多い中、本作はジョンイが暴走することなく終わったように思えますが、
ジョンイに我が子を想う愛が残ったとしてもAIである以上今後誤作動も起こりうるかもしれないし脳波に母性が突如目覚めたように他の危険な感情が生まれない可能性は0ではない。
ジョンイは生き残りこれからどう生きていくのか全く見えてこない結末が地球の未来に警鐘を鳴らしているようにも思えました。
お読みいただきありがとうございました。